交通事故で一番困るのが当て逃げをされる事です。
あなたや所有している車や家の塀などの物に、相手の車がコスったり、ぶつかったりして、そのまま犯人が逃亡してしまうことを当て逃げと言います。
人の場合には、ひき逃げというとても重たい罪になります。
テレビでは、よく加害者が捕まっている映像が流れますが、実際はそんなに捕まっていないです。
軽度の当て逃げであれば、コスっただけで加害者が気づかずに、去ってしまうこともあります。
当て逃げ後で、1ヶ月か2ヶ月以内に見つける事ができない場合には自分が損をすることが多くあります。
どういうことか?
相手がいなければ、損害賠償をする相手がいません。
自身が車両保険に加入していれば、保険金が出ますが、3等級下がりますし、車両無過失事故の特約も利用できません。
相手がいない事故だからです。
また、免責の金額以内では補償もされない可能性すらあります。
当て逃げに遭ったら、この4つを必ずする!

当て逃げに気づいたときに、必ず行った方がいい事をお伝えします。
1.ショックでも、警察に連絡する
2.自分の体が一番大事。人身(ひき逃げ)の場合には病院に行く
3.防犯カメラは見せてくれないので、見ていた人を探して犯人を特定する
4.保険金を支払ってもらう為に、保険会社に連絡をする
以上の4項目は必ずすることをおすすめ します。
2の人身(ひき逃げ)の場合で、軽傷だった時に3、4と行いますが、重症や体調が優れない場合には、119番で救急車を呼ぶか、呼んでもらう事を誰かに頼んでください。
1.ショックでも、警察に連絡する
当て逃げされたことがわかった時点で、まずが110番通報です。
警察に連絡しましょう。
警察に来れば、事情聴取と現場検証をしてもらい、犯人を探してもらうのは当たり前ですが、保険金、示談金の支払いに必要な事故証明書を貰わなければいけません。
後で、警察に言っても事故証明書をもらえないことがありますので、必ずすぐに電話してください。
警察官の質問にはできる限り協力して、事故証明書の内容をしっかり呼んでからサインをしましょう。
2.自分の体が一番大事。人身(ひき逃げ)の場合には病院に行く
直接体に当て逃げされたり、車に乗っている時に追突されて怪我や体調が悪くなった場合には、すぐに病院に行きましょう。
ひき逃げ直後は大丈夫かもしれませんが、後々、重症化する恐れもあります。
念のため受診する事をおすすめします。
さらに診断書を書いてもらう事で、人身事故扱いにできるので警察の動きも良くなりますし、犯人に損害賠償請求をする時に、もらえるお金も多くなるので、行っておいて損はないでしょう。
3.防犯カメラは見せてくれないので、見ていた人を探して犯人を特定する
車や家の塀などで、自分が見ていないとこで、コスったり、ぶつかったりして傷をつけらる場合もあります。
警察も調べてくれますが、近くにいた人などを念のため探しましょう。
防犯カメラの映像は、基本的には警察が直接言わないと一般人にはプライバシーの関係などで、見せてくれることはまずあり得ません。
防犯カメラの映像を見せてくれと言っても、大体変な顔をされるので、警察にしっかりとお願いしておきましょう。
それよりも、事故当初や不審な車を見ていた人を探すことが重要なポイントです。
警察が現場に到着するまでには重数分から数十分はかかる場合もあります。
その間にどこかに行ってしまうこともあるので近くの人には一通り声をかけましょう。
4.保険金を支払ってもらう為に、保険会社に連絡をする
当て逃げの場合に、自身の車が関わっている場合には、念のために自分が加入している保険会社に電話しておきましょう。
もちろん、警察の現場検証や質問が終わってからでも大丈夫ですし、警察とのやりとりやアドバイスを貰える保険に加入している際には、目撃者探しの後に電話してもいいでしょう。
保険会社に連絡するのがなぜ大事かというと。
犯人が捕まらない場合には自分の車両保険か自分のお金で、実費で!
車の修理をする必要があるからです。
本人が捕まれば、損害賠償請求で示談金をもらう事ができますが、捕まらなければ請求する人がいません。
なので、保険会社に連絡しておいて、後で車両保険を使うかどうか考えればいいです。
ただ、保険会社次第で、当て逃げは保険適用外の会社もあるので、事前に確認しておくのもいいでしょう。
自分の加入している自動車保険から出た保険金で修理した後に、犯人が見つかっても修理費の請求はできません。
ただ等級が下がるだけですので、少し待つのもいいでしょう。
当て逃げの犯人は待ってれば見つかるの?

当て逃げの犯人はほとんど見つからないです。
テレビでは、警察が犯人を追い詰めるシーンとかがありますが、物の当て逃げの調査は他の事件の二の次、三の次で調べてくれません。
この前、野生の鹿が東京に来たから、何十人の警察官が動員されていました。
当て逃げ事件は、鹿以下の扱いを受けます。
防犯カメラや現場に相手の車の部品が残っている、あなたの車や傷つけられたモノに相手の塗装が付いている、目撃情報があるなどの証拠がなければ警察は探しようがないので、「目撃者は連絡してください」という看板だけおいて、おしまいです。
法律的には、時効は20年間ありますが、1~2ヶ月で見つからなければ、まず見つからないです。
それだけ物損事故は人身事故に比べて、調査がされにくいです。
人身事故のひき逃げでも、重症事故が6割、死亡事故が9割しか犯人が捕まっていません。
犯人が捕まった場合はどういう対応になる?

運よく犯人が捕まった場合には、警察から連絡がきます。
犯人が当て逃げの場合でも、任意保険に加入していれば相手の保険会社から示談金の請求はできます。
しかし、任意保険に未加入、無免許などなどの理由から逃げる犯人が多いので、実際は捕まっても直接犯人に損害賠償するケースが多いです。
結局は、裁判までいき相手側に損害賠償請求をしないと支払われない可能性が高いです。
そこまでの労力はかなりかかります。
また、犯人が見つかっても、自身の保険を使っていた場合には損害の補填が終わっていると認識されるため、保険金の金額は除外されます。
免責や持ち出しの金額と精神的慰謝料の微々たる金額しか請求できないでしょう。
1ヶ月過ぎても犯人が捕まらなければ、決断する

犯人が1ヶ月経っても捕まらない。
どうしよう?このまま見つからないのか?
そんな時は、もう犯人逮捕は諦めてもいいかもしれません。
更に、もう1ヶ月待ってもいいでしょうが、壊れたり傷ついた車をどうするのか考え始めてもいいでしょう。
基本的に、物に損害を与えている当て逃げと人の体に損害を与えているひき逃げでは、犯人が捕まらない場合には対応方法が異なります。
物に与える損害 当て逃げの対応
当て逃げは、物損の事故になるので、自己負担で修理しなければいけません。
また、自身の保険会社からの保険金も受け取ることもできます。
家などであれば、火災保険の外部からの衝突補償に入っていれば保険金はもらえます。
車の場合も、車両保険に加入していれば保険金をもらって修理する事ができますが、等級が3つも下がってしまい、毎月の保険料も高くなります。
自分に過失がない事故であっても、そういう制度になっています。
また、保険会社によっては、車両保険に当て逃げは含まれない場合もあります。
人の体に損害 ひき逃げや人身事故の対応
怪我をした場合には、政府補償事業から補償金を貰えます。
交通事故などであった、被害者に対しての救済措置になります。
これ以外にも、自身で人身傷害保険に加入している場合には、その保険から補償されますので、政府の補償を受ける事なく、簡単に保険金を貰えます。
ただ、示談と比べると金額は少ないです。
政府補償については下記のリンクを参考にしてください。
まとめ
犯人は警察に連絡して、犯人を探してもらっても、1ヶ月長くても2ヶ月待って、犯人が捕まらない場合には、ほとんど見つからないです。
万が一見つかっても、自分の保険金を受け取った後であれば示談金は少なくなります。
かといって、実費で支払うのも、普段保険料を支払っていて使わないのは勿体ない気持ちになります。
なので、泣き寝入りしないためにも、自分の車にドライブレコーダーなどを設置して振動などや人感センサーで自動録画されるような設定にしておきましょう。
防犯カメラも全ての場所で設置されている訳でもありませんし、目撃者も都合よく見つかることも少ないです。
あなた自身ができる、事前の対策から当て逃げによる損害から泣き寝入りしないようにできます。
事故発生から、都合よく犯人が捕まって示談金が入るとは思わない方がいいでしょう。
もちろん悪いのは当て逃げやひき逃げをする犯人です。
この犯人も捕まれば罰則などを受けますが、多少のコスった傷などでは示談で終わる可能性もあり、相手が気づかないほどの多少の傷であれば罪に問われないケースもあります。
損害賠償は請求できますが、心労と比べれば微々たる物です。
なので、しっかりと予防できる対策は事前に行っておいていざという時に備えておきましょう。
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